「──…行くぞ」 キルトを先頭に 三頭の馬は走り出した。 ────…いやな予感、か。 あの凄腕のメイドが、 負ける気がしないが 万が一という事もある.. ここは、急いだ方が良さそうだな もう少し王子で遊びたかったけれど 致し方ない……か、 馬を走らせながらデカルトは、 ふぅと息をついた。 トラキアも 何かを隠しているみたいだし 少し不安だな.. トラキアの真剣な顔を 見たデカルトは、 重く影を落とした。