「───…俺も行く」



その言葉にデカルトは、目を見張った。



「何故?ソフィ様を迎えに行くだけだ」


と、デカルトは言った。



そこは、暗く広い馬小屋。

たくさんの馬達がうごめいていた。



「いや──…」


とトラキアは、少し慎重に



「嫌な予感がするんだ」

そう言って瞳を歪めた。



ふうん、デカルトは

少しだけ鼻を鳴らせて



「お前がそういうなら」


とトラキアがついてくる事を認めた。




───…それにしても、



「何かあったのか?」


トラキアのこんな表情は、珍しいな。