「──…デカルト、どういうつもりだ」



王宮から続く長い廊下を歩きながら




キルトは、不機嫌極まりない

といったように訊ねた。




そんなキルトに溜め息をつくデカルト。



「あなた、馬鹿ですか」


「………なっ!?」



「普通に考えたら、あそこは一方引いて城を出た方が早いでしょうが」



「………あぁ、」


キルトは、なるほどと頷いた。




「……まったく、ソフィ様は馬車に乗っているから目立って余計に危ない状況なのですよ?」


やれやれと息をつくデカルト。