「ともかく、自殺は無理なんだね。死ねない…ってことはもう本格的に…」
まともな世界じゃないんだろう。もう、確実に、この世界はいままで生きてきた世界じゃない。
「しんだのかな…」
美穂の問いかけに明確な答えを出せる者はいない。俯き、無言が支配する中きっと全員が美穂の質問を反芻していたのだろう、ふと美穂が顔を上げ、気づいたような顔をする。
「ねぇ…なんで私たちは神社で目覚めた?なんか普通目覚めるなら事故現場とかじゃない?」
と美穂。確かに疑問だが…理由があるのかはわからない
「…戻ってみるか?」
きわめて安直な提案をもちかける