「自殺は不可能だ。」
俺は二人に報告した。
「何故?」
詩音が言う。極めて簡潔に。
「・・・・試した。」
「そう・・・・。」
二人の表情から何かが消えた気がした。
「馬鹿。」
詩音の声の刹那頬が熱を持った。ああ、そうかぶたれたのか。
「・・・・痛いな。」
「判断が早すぎるよ・・・・。まだこの世界が本当なのかもわからないのに・・・軽率な行動しないで。」
「軽率なんかじゃ・・・。・・・いや、ごめん。」
痛い。きっと詩音も。