ふう~ん
織姫、好きな人居んのか…
緑もそーだし、ませてんなー
─────コンコン
……また客?
お見舞いは嬉しいけどさ、こっちもいい加減寝たいワケなんだよねー。
「はぁ~い…」
私はそれでも返事をし
戸が開くのを待った。
「白~大丈夫かぁ?♪」
「兄ちゃん…」
来たのは…
私の兄貴〝奏〟だった。
(←読み方:かなで)
「何しに来たのよ!」
「せーっかく心配して来てあげたのに酷いなぁ?」
「心配なんかしてないでしょ!
アンタの事なんだし…」
「可愛くなーい」
私は兄ちゃんが嫌いだ。
いつも喧嘩ばっかりしてて、行動は暴力的で…
お母さんに迷惑ばっか
かけやがって…
マジ、何かのついでに
死んでほしい…。
「はーい♪白が大好きな
メロンだよー♪」
「メロン嫌いだから!
真面目に嫌いだから!」
私は兄ちゃんが渡したメロンを返し、布団に潜り込んだ。
「ったく、そんな態度ばかりだと襲っちゃうぞー?」
「ウザイばか兄貴…」
「はいはい俺はもう行くからなー早く治せよー?」
奏は病室から出て行った…
嵐が通り過ぎた…
兄ちゃんなんて…嫌いだ……