私、揺岐白。
只今、3時間目の数学中───
栞が……
あの真面目腐ってる栞が2時間も教室に戻って来ない。
やっぱり私、避けられてるのだろうか……。
席隣同士だから気まずいのかな。
どーなのかな、私の事どー思ってるのかな?
しお─────
「さぁな、知んないなぁ。授業中ナレーションこぼすなよ。アホか。」
「りょ、緑!」
↑いつの間にか呼び捨てに成ってる~。
「丸聞こえだ。もう少し小声で喋れ。先生こっち睨んでるぞ?」
………………っ(◎-◎;)
こりゃヤバイ。
って、ありゃ?
「緑、何でこの席に座ってんの?そこは栞の…」
「俺は、副生徒会長だぞ?こんくれー当たり前だ。」
「何がだよっ!」
もぅ、全く……
この私が真面目に教科書開いてノートうつしてるってゆーのに、緑ったら教科書1つ開いて無いし。
そんな奴が何故、副会長?
こんな私もなんだが…
〝キーンコーンカーンコーン──〟
時間ジャストに鐘が鳴った。
これって鐘ってゆうより、放送だよね。
「はぁ…栞帰って来ないなぁ~。話したいなぁ~」
「もうじき帰って来るだろ。」
「………………」
なんでこいつがまた居る訳?
もぅ、うざったいなぁ。
顔は別として。
「次の時間は何?英語?それとも体育?」
「知らないっ!自分で考えろ!つか、何で私の隣に居るのよ。」
これじゃあ、ろくに我が儘言えないじゃんっ。
栞、居ないし……
寂しいし、哀しいし。
「…監視だ、監視!お前が会長に相応しいか見極めるんだ。」
「は?その為にわざわざC組に移ったの!?」
「あったりめぇだ!感謝しろ!」
「…馬っ鹿じゃないの!」
↑緑は1年A組だ。
ガラッ
「あ、白。」
「馴れ馴れしく白って呼ぶな!」
「……松永帰ってきたぞ。」
↑松永とは栞の事。
フルネームで松永栞。
「え?…あっ、栞ぃ!」