――――――
――…


「………緑!?」

「は?」

「見てアレ……」

「アレ?」

「パッッッッッッフェー♪」


あ、はいパフェね…

いつの間に頼んだんだよ!?俺の断りを無しに。



「美味しそー」


店員が運んできたのは苺がたんまり乗った豪華なパフェ。


「なあ、お前ナンボのパフェ頼みやがった?」

「ん?800円のだよ?それがどーした?」

「………は、」


800円だとー?
何やっちゃってんだよコンニャロー!!!

これで俺の所持金は残り僅かに…
あ~今月のバイト代がぁ~…



「うっっまい!」

目をキラキラさせながらパフェにガッつく白。

その姿、まさに猛獣…




「緑も食べる?」

「いらねー」

「ほら、あ~ん♪」

「からかってんのかテメー(怒)」

「ふん、冗談だもんね!あげないもんね!」

「はいはいはい!」




パクッ





パク?
なんか口ん中が甘いぞ?



「美味いっしょ♪?」

「……!!」


うん正直に美味い。
つか……


「は…?」

「ん?何、どした?」

「口ん中…」

「うんパフェ♪」



か、かかか間接キス!
じゃなぃか……?



「残りのは私のだからね!!あげないからね!!」

「い……いらねーよ!!」

「ははっ…」

「緑も以外と可愛い所あんじゃーん♪」


………

なんか逆にからかわれちゃってるし…
なんか俺が女みてーじゃん!!!



――――――
――…



パフェを完食した白はまた新しいパフェを頼もうとした。

が、止めた。

金がねんだよ金がっ!!!





「ぃよし!!んじゃ帰るか!!」

「へいへい…」

「有り難うね、緑…………じゃあご褒美やる…」

「は?…………ッッ!!」





微かに当たった唇。

俺のファーストキスはパフェ味の甘ったるいモノだった。




「ちょ……お、……!!」