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――…

見つかんねーなぁ…白。

どこ行きやがったんだよ。
もぅ、とっくに昼休み終わってる時間だぞ?



〝保健室〟

……後は此処だけだな、捜して無いのは。

俺は一息吐いてから引き戸を開けた。


「失礼します。」


風に揺れるカーテン…
そのカーテンの隙間から時折見える顔は……


「白!!」

「あっ、緑…」

なんか元気ねぇな。
俺が居ない間に何かあったのか?

↑結局、聞くに聞けなかった…


「白、こんな所で何してんだよ。教室いかないのか?授業始まってるぞ。」

「…いかない。休む。」

「松永は?」

「……………」

「…そうか。」


白は揺れるカーテンの外を見つめながら遠い目をしていた。

自己中な白の初めて見せる表情。
俺には自己中な白をあんまり知らねーが、多分そうだ。


「何かあったか?」

「うん。まぁね。」

「そうか。」

「聞かないの?」

「聞かねーよ。」

「なんで?」

「話したくなった時にでも話せ。まぁ、何年後ってのは困るがな。」

「…ありがと。」

「別に。」

「優しいんだね。」

「まぁな。」

「以外にね…」

「うっせーよ。」


「…今…話して…良い…かな。」

「は?…えっ?」


な、なんだよこいつ、なんなんだよこいつ。

何で泣いてんだよ?


「……緑、今話す…」