『亜夢ちゃんって、ダイ君の事が好きなの?』

こいつ、何を…。

『えっ?何言ってるんだよ。亜夢、ないよな。』

アタシは、ずっと好きだよ。ダイは…。

『ないない、あはは。』

逃げた。アタシは、苦しみから逃げた。

『あっ!亜夢ちゃんって、彼氏いるんでしょ?』

プツン…

アタシが、キレタ。

『それは、由愛子ちゃんじゃない?』

『何を、言うの…。あた、アタシは、ダイだけだし。』

明らかに、困っている。

『誰が、ダイだけなんだよ!』

えっ?この声は、沙矢だ!!

『俺、よくわかんねぇ。』

ダイは、焦ってる。

『由愛子…。』

由愛子の顔が、青ざめた。

『翔平…。ど、どうしたの?あはは。』

『由愛子、その手は?』

ダイと、手をつないでいるところを、指した

『それは…、気にしないでよ!あたしだって、浮気したくなるわよ!』

この言葉に、翔平はとても強く反応した。

『浮気…かぁ。由愛子は、俺が怒ってないと思うの?』

ダイは、黙って下を見ていた。

どんな気持ちなんだろう。

『翔平ごめんね…。許して…』

『俺は、どうなるの?』

ダイが、弱気な声で言った。

『ダイだっけ?俺は、由愛子とは別れるよ。』

『……』

ダイは、黙ったまま。

『そんな、たらし女にダイは似合わないよ!ダイは、もう本命がいるん…』

『黙ってろ!!沙矢!!』

沙矢の体が、はねた。

『由愛子帰るぞ!』

ダイは、硬直していた由愛子をつれて、屋上をでた。

『翔平君だっけ?どうして、別れるの?』

『……それは…』

『翔ちゃんだめ!ダイが可哀想!』

今さっきから、思ってたんだけどダイと、沙矢と、翔平くんって?

『ねぇ、三人って知り合いなの?』

『うん…一応。』

『俺帰るわ!じゃあな』

翔平も、出た。