「…」 「…」 無言で浜辺を歩くあたしたち。 「…俺さ、」 歩きながら話すコウタロウ。 「小さいころから苺李が好きだったんだ。」 あたしの一歩前を歩いているからコウタロウの表情は見えない。 「…ねぇ苺李、」 コウタロウが立ち止まり、あたしも立ち止まる。 しばらく無言が続き、ゆっくりとあたしのほうを向いたコウタロウ。 「俺、苺李が好き。だから、諦めないよ。」