「写真を撮られるかも知れない。もうすでに撮られてるかもしれないし。」


「写真なんてどうでもいいよ。」


「どうでもよくない。」



「…なんで?」



「…苺李が困るから。」






「べつにあたし困らないよ?」



「じゃあ手をつないで歩いてた写真を玲に見られてもいいの?」



そう言って手を離すコウタロウ。





「……」





「たとえ玲が雑誌を見なかったとしてもいずれは耳に入る。苺李……玲が好きなんだろ?」