「……あ、そうなんだ…」
流石の辰巳も言葉につまり、あまりにもありきたりな返答しかできなかった。
「…オイ…てめぇ…」
横で辰巳が「怒っちゃダメ」とか言ってるが、知らねぇ。
「なぁに?ねぇ、アナタまゆ毛がちょっとしかないよ?」
いかにも、何で、みたいな顔で聞いてくるコイツに呆れがさし「チッ」と舌打ちをし、辰巳を引きずって屋上を後にした。
コレがアイツとの出会いで、俺が宇宙人…いや、ただ1人の姫を守る戦いの始まりだった。
「ンだよ!!あのふざけた女!!」
ガンッと乱暴に教室の扉を足で開け、中に入る。
「まぁまぁ落ち着けってι相手は女の子だぜ?」
「チッ」
「でもさぁ~♪騎士斗のまゆ毛に注目した女の子初めて見たッ♪」
ゲラゲラ笑う辰巳と先ほど思い出すあの女に苛立ちがまた沸き上がる。
「わわッ!!ι騎士斗、ちょっと待て!!ι」
思いっきり顔に苛立ちが表れていたのか、それを見た辰巳は慌てて両手を前で振り降参の身振りをとる。