ボコボコに変形しまくった、開けにくい屋上のドアを蹴り開ける。

途端に、夏特有のむわっとしたような風が俺と辰巳を吹き抜ける。


「うぇ~…風気持ち悪ッ!」

舌をだしながら思いっきり嫌な顔をしていた辰巳が何かに気づき、目を見開いていた。


「…何あれ?」
「……あぁ?」

辰巳につられて見た方向には………











………今にも自殺しそうな女の子がいた。