また背の順で次は各クラスへと向かうようにと先程、挨拶で学年主任と名乗っていた先生が言ったので、真面目に従う生徒、隙をみて列から離れる生徒が居る中で美鶴輝はヒトゴミに酔っていた。

「……気持ち悪い…」

と呟き、列から離れて近くにあった角を曲がり少し歩くと見えた階段に腰をおろした。

「…気持ち悪いのなおんないな……」

階段に座ってから数分経ち、小声で呟いているとどこからか足音が聞こえてきた。

「…誰だろ。先生だったら色々聞かれそうだし……嫌だな。」

とブツブツと呟いていると足音はだんだんと大きくなってくる。少ししたら、前の方に小さく人影が見えてきた。

「誰かいんの??」

前方の人影がだんだんと近付いて来て、美鶴輝に気付いたのか声をかけてきた。
その声から人影は男であろう。それにしても高い声だと美鶴輝は思い、返事をするのを忘れて固まってしまう。