リビングから出て、1階におりるとすぐにある玄関の方へと歩いていく。すると玄関の片隅に灰色と白色が要り混じったような子猫丸まっていた。

「鶴、ご飯持ってきたよ。おいで。」

美鶴輝は玄関に鞄を置き、腰かけると鶴が丸まっている近くに皿を置き食パンを小さく手でちぎっていく。

「鶴は偉いね。いつもこの時間になったらちゃんとエサ置き場に居るんだもんね。」

食パンを食べ始めた鶴を見ながら、美鶴輝はずっと食パンを小さく手でちぎっている。

「よし、終了。行ってくるか。」

食パンをちぎり終えると鶴の頭を一度だけ軽く撫でてから靴を履き、鞄を持ち玄関の扉を開けて出ていった。