「その通りよ。じゃあ、わかるでしょ。敏と舞は今日入学式はないの。入学式があるのは美鶴輝、あなただけよ。わかったらさっさと食べちゃいなさいよ、初日から遅刻なんて許さないからね。」

母はそう言うと立ち上がり、敏と舞の食べた後片付けをするためにお皿をおぼんにのせてキッチンへと歩いていった。

「わかっています。もう食べ終わるので食べ終わったら半分を鶴[ツル]のエサ置き場にお皿ごと置いておきますね。」

「わかってるわよ。いつものところでしょ??それと昨日も言ったけどね、今日の入学式はお父さんもお母さんも仕事で行けないからね。くれぐれも問題起こすんじゃないよ??」

「はい、覚えております。お母さんも今日一日、お仕事頑張って下さいね。では、食べ終わりましたので鶴のエサ置き場にお皿を置き、私はそのまま学校に行きますね。」

美鶴輝は食パン半分を食べ終わると食べていない方の半分をのせた皿と学校指定の鞄を持ち、リビングから出ていった。