「めぐも、そうなの?」

「え?」

よく、意味が分からない。
あたしも、って何が?


「めぐも、俺は手の届かない遠い存在?」

小さな声で尋ねるものだから、聞き取り辛い。

でも、必死に耳をたてて聞き取る。


「そんなこと、無いよ。だって、又従兄弟だし。毎日、登下校に迎えに来てくれるから、とっても身近に感じるよ?」

あたしの言葉に、彼が向ける瞳は、憂いを含んでいて。
なんだか、胸が、切なくて、苦しくなった。


「そうか…。」