でも、やっぱり、あたしと友達になりたい、って思って仲良くするんじゃ無くて。

彼に、近付きたい。

そう思ってる子が大多数だと、思える。


…仕方ないな、とは思うけど。

今日も、あたしを迎えに来た彼に、みんなが群がる。
表情には出さないけど、彼はめんどくさいって、思ってるらしい。

なんとか、二人っきりになると、ほら。


「なんとかならない?あの子達。」

あたしが無言で首を振ると。


「ってか疲れない?しかも、俺に近付くためにめぐ利用してるみたいじゃん。」

まあね。
ってか気付いてたのね。


「仕方ないよ。」

「仕方ない…?俺は良くない。だって、俺の所為で、めぐが利用されてるんだよ?」

「……だってね、ちょっと気持ちが分かっちゃうの。」

あたしの言葉に、彼は眉間を寄せる。


「あたしは、ずっとアイちゃんの幼なじみしてきたからね、アイちゃんが、となりに居てね、あたしが、アイちゃんの側に居るのは自然なこと。」

何が言いたいんだ?って彼の、顔には書いてある。