「…ガチャ…」

「おじゃましまぁす…」

ジョーはひと声掛けながら靴を脱ぎ部屋に上がった。

「…カチャ…」

部屋に入るとほのかにラベンダーの香りと共に生活感がまだ部屋中に漂っていた。

「…見たところ、至って普通の女のコの部屋ってカンジだな。」

ジョーはそう言いながらポケットから寄島美沙が残した走り書きの紙を取り出し…

「…この紙があった場所は?」

…と、笹倉に声を掛けた。