「あー…ホント、俺バカだなぁ…」

「どうしたの?」

「なんか紀紗に頼られてなかったんだって勘違いしてた。
今の今まで。
本当は、紀紗がいろいろ考えたり、想ったりしてたのに。
ホント…バカだ。俺。美咲とか翔吾のほうがよく分かってた。」

「何を?」

「いや、こっちの話。
あ、なんかまだ11月なのに気が早いって思うかもしれないけど、クリスマスパーティやるって美咲が言ってた。
紀紗が行っちゃう前に、たくさん思い出作ろうってことでさ。行くだろ?」

「行っていいの?」

「当然だろ?紀紗のために開くようなもんだからな。
12月が楽しみだな…。
まぁ主催が美咲だからあんま期待できないかもだけど。」

「そんなことないよ。それに…」

「ん?」

「みんなでいれればそれだけで、私は本当に充分すぎるから。」

「そっか…。」