「別れの曲…好きなの?」
「まぁ…どっちかっていうと好きだけど。
最近ようやくまともに弾けるようになった曲だし…。」
「ふーん…。ちょっと代わって。」
「え…?あ、おい!!」
俺の椅子を奪って紀紗が弾き始めた。
当然だけどミスはもちろんない。
でもやっぱり…なんか紀紗が弾くと切ない。
なんなんだろう…?
紀紗のことだから、楽譜に忠実に弾いているはずなのに…。
「この曲、私が一番最初に自力で弾けるようになった曲。」
「自力!?」
「司に楽譜もらってね。」
また切なげな表情を浮かべる紀紗。
そんな彼女を見つめると、言葉に出来ない苦しさに襲われる。
自分自身が切ないわけではない。それなのに苦しい。
人の切なさを直に感じて苦しくなるなんて初めての経験だった。
「まぁ…どっちかっていうと好きだけど。
最近ようやくまともに弾けるようになった曲だし…。」
「ふーん…。ちょっと代わって。」
「え…?あ、おい!!」
俺の椅子を奪って紀紗が弾き始めた。
当然だけどミスはもちろんない。
でもやっぱり…なんか紀紗が弾くと切ない。
なんなんだろう…?
紀紗のことだから、楽譜に忠実に弾いているはずなのに…。
「この曲、私が一番最初に自力で弾けるようになった曲。」
「自力!?」
「司に楽譜もらってね。」
また切なげな表情を浮かべる紀紗。
そんな彼女を見つめると、言葉に出来ない苦しさに襲われる。
自分自身が切ないわけではない。それなのに苦しい。
人の切なさを直に感じて苦しくなるなんて初めての経験だった。