「はい」


よく響く声。

流木色の肌。


ふと今朝の事を思い出す。

あの子だ。


"八幡 七海"

担任が黒板にそう書いた。

そして
「はい、じゃあ自己紹介よろしく」


転入生はその言葉に小さく頷き、ありがとうございます、と囁きながら小さく会釈した。