朝食が終わり、テーブルにはコーヒーの入ったカップが二つ置いてある。



穏やかな時間がゆっくりと過ぎていく。



「宏介…、私…将来なりたいなって思うものが少し出来たんだ…。」



「へえ…!何?」



先生は、興味津々そうな顔をした。



「あのね…、宏介みたいに生徒から頼ってもらえるような素敵な先生になること…!」



「え…俺みたいな教師…?」



先生は、嬉しそうな顔をしてくれた。



「勉強も分かりやすく教えてくれるし、授業も楽しいし…。宏介の周りにはたくさんの生徒が集まってくる…。そんな“先生”に私もなれたらなあって…。」



「なんかそう言われるのは照れるな〜。愛菜が本当になりたいって思える夢なら、応援するよ。でも、俺としては、ちょっと複雑かも…。」



「えっ?複雑?」



「だって愛菜が先生になって、男子生徒からモテられても困るし…。」 




それって…ヤキモチ?