「そっか。びっくりしただろ?ごめんな。愛菜の調子どうかなあって気になっちゃってさ。電話しちゃったんだ…。」



「先生のおかげで、万全ですよ!」



「…みたいだな。声で分かる…。」



先生も安心したみたいだった。



「俺は、今日一日、愛菜の試験が上手くいくように学校から祈っているよ。」



「はい…!先生、本当にありがとう。」



先生との電話を終えると、会場が目に飛び込んできた。



よーし!頑張るぞ〜!



“ふう”と深呼吸をして、首からかけていた万華鏡を手でギュッと握りしめた。


先生からのお守りもポケットにちゃんと入れてある。


電話で先生の声まで聞けて、すごく心強い。



大丈夫…。



私の力を信じて最後まで諦めずにやれば、きっと上手くいくよね…。



そう思いながら、会場に入り、試験に臨んだ。