こっちに来て一週間が過ぎた。


隣だから
ルイに会うこともある。


でも私はルイを無視し続けた。
じゃないと、
じゃないと、

溢れてしまいそうだった。

気持ちが止まらない。


とりあえず海に近い家だから海の家で働き始めた。


夏休みってやつらしくて結構忙しい。


「すみませーん。

焼きそば二つ」


「はい。

かしこまりました。

焼きそば二つですね」


オーダーを聞いたり料理を運んだり会計したり

とにかく店内をバタバタしていた。


「いらっしゃいませー」


「ミ、ミナ…」


この前の女の子とルイが来た。


「流李?店員さんと知り合い?」


「あ、うん」


「ふぅーん」


なんか女の子にずーっと見られて恥ずかしくなった。

穴があくんじゃないかってくらい見つめられてた。