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空港に降り立った僕たちは、ロンドンの玄関口にあたるビクトリア駅へと向かうエアバスの乗り場を探した。
行き交う人々はみな背が高く、僕たちはまるで杉林に迷い込んだ小人のように肩を寄せ合って歩いた。
幸い乗り場はすぐに見つかった。
と言っても、怪しい英語と身振り手振りを頼りに、ではあるが。
二十分ほど待っただろうか、バスはわりとすぐにやってきた。
二階建てで真っ赤なそれは、ロンドンの写真では必ずと言っていいほどよく見かける"ダブルデッカー"と呼ばれる観光バスに良く似ていた。
乗客はまばら。
地下鉄を利用する客が多いのだろう。
僕も最初は地下鉄に乗るつもりでいたのだけれど、シロナがどうしてもバスに乗りたいと言い出したのだ。
ま、それならそれで構わない。別段バスに酔う体質でもないし、シロナの希望を却下する理由もない。
大柄で愛想のいい運転手に切符を渡し、僕たちは二階席の一番後ろに座った。
空港に降り立った僕たちは、ロンドンの玄関口にあたるビクトリア駅へと向かうエアバスの乗り場を探した。
行き交う人々はみな背が高く、僕たちはまるで杉林に迷い込んだ小人のように肩を寄せ合って歩いた。
幸い乗り場はすぐに見つかった。
と言っても、怪しい英語と身振り手振りを頼りに、ではあるが。
二十分ほど待っただろうか、バスはわりとすぐにやってきた。
二階建てで真っ赤なそれは、ロンドンの写真では必ずと言っていいほどよく見かける"ダブルデッカー"と呼ばれる観光バスに良く似ていた。
乗客はまばら。
地下鉄を利用する客が多いのだろう。
僕も最初は地下鉄に乗るつもりでいたのだけれど、シロナがどうしてもバスに乗りたいと言い出したのだ。
ま、それならそれで構わない。別段バスに酔う体質でもないし、シロナの希望を却下する理由もない。
大柄で愛想のいい運転手に切符を渡し、僕たちは二階席の一番後ろに座った。