それから僕はまた夢を見た。珍しく早紀の出てこない夢だった。

それは、だいたいこんな風だった。


* * *


ある時、ある森の奥深くに、二人の猟師が迷い込んだ。

二人は道を見失い、腹を空かせて困り果てていた。

と、そこに西洋風の建物が現れた。

玄関には、

  西洋料理
  山猫軒

という札。

どうやらレストランのようだった。

「こんなとこにおかしいね。しかしとにかく何か食事ができるんだろう」

そう言って二人の猟師は銃を手に、店の扉を開けた。


* * *