「あの男は……」

僕は、ある確信を持って口を開いた。


「僕が殺したんだろう?」


ジェシカが答えるまで、いったいどれくらいの時間が経っただろうか。

それはほんの数秒だったのかも知れないけれど、僕にはとても長い時間であったように感じられた。

僕はテーブルに浮かぶ木目をじっと見つめていた。

今にも崩れそうな僕の体を、時を刻む柱時計の秒針だけが、辛うじて繋ぎ止めているようだった。



「そうよ」

とジェシカは言った。


「あなたが彼を、殺したのよ」