「確かめたいことがあるんだ」

長い黙祷を終えた僕は、ある確信を持って教授とシロナにそう言った。

「確かめたいこと?」

「そう」

「いったい何を確かめるんじゃ?」

山猫教授が僕に尋ねた。

「ホテルだよ」

「ホテル?」

「そう。シロナも覚えているだろ?ロビーにあった赤い花」

「……ええ」

言いかけて、シロナはハッとした表情で僕を見た。

「まさか!」

「そのまさかだよ」

息を呑むシロナに、僕は頷いてみせた。