「でも…あの」 しずみちゃん遠慮するというのを覚えましたか(泣) 小さいころは泥だらけでも気にしず、 この北山家に上がった時を思い出す… 「じゃないない、上がって!」 遠慮するしずみちゃんの背中を押した… のは、『武則』だった。 「うじうじ、すんな!」 「…じゃ、じゃあ遠慮しません」 しずみちゃんは不安な顔で私を見つめて笑った。