「さて、制裁の時間です」


そう言うと紅卯月は剣を取り出した。
それは片面が真っ白で、もう片面が真っ黒、取っ手は銀であった。


「え…剣!?……殺すのかこいつを…?」
青羽が戸惑った。

「そうではありません。いまからこの剣で彼奴を…捌くのです。」


そう言うと剣を青羽に渡した。

「………」
青羽は剣を見つめ、続いて早坂黄太郎を見た。


「お…お前ら一体何なんだよ!警察の人間か?そんな小娘がどうやって入ってきた。それで俺を殺す気か?はは、やってみろ」

早坂は二人に向かって話した。


そこで青羽が聞いた。
「お前は…無差別に人を刺して此処に入ったらしいな。何故そんな事をした」

すると早坂は平然な顔をして答え始めた。
「お前もか。もう警察で十分話した。
俺がした事は今ごろニュースになって日本中大騒ぎ何だろうな。
くくく…っいい気味だ!
とにかく誰でも良かった。刺して刺して、メディアで盛り上げろ!馬鹿な人間共め!



「なっ…貴様…。じゃあお前は…単に自分の名を知らしめ、自分の快楽の為だけにあんな事をしたのか!」
青羽が血相を変えて言った。

「そうだが?知っているか?誰も死んで居ないんだぞ!ははは!
つまり人が死んでなければ俺の罪は軽い!
この無機質なな時間から逃れればまた俺は……くくくっ…ははははぁ!」
早坂は高笑いした。
まるで自分の罪を全く感じて居ないかの様に。
いや、感じて居ないのだ。