「御機嫌よう、河月青羽。」
少女が言った。


とにかく、この状況を把握しなければいけない。
青羽は問い掛けることにした。

「お前は…一体何者なんだ…?」

「私の名は、紅卯月(beniuzuki)。黄泉の国より参りました。」

「紅卯月…。これが夢で無いと言うなら僕にわかるように説明してくれ…。」
多少頭が痛くなりつつ、説明を求めた。

「貴女は今日の夕方男に刺されて一度死の際まで来ました。そこで私と契約を交わし死神となりました。」

そこまで言うと彼女は黙った。

「…っだから…」
少々苛立ち気味で僕は答えた。


「傷が浅いことですか?それは貴女が契約を交した際、あのままでは死んでしまうので、浅い傷に変えました。」


半ばそんなことが可能なのだろうかと頭を傾げた。