「なにすんだよ!!!!!」

「てめえ!ふざけんな!!!!!」




大智が俺の胸ぐらに手をあてて

すごい力で壁に俺を当てた



「お前、なんなんだよ・・・みんながあいさつしてんのに無視してんじゃねーよ!!!!!」

「・・・」



思い切り殴られて

思い切り胸ぐらをつかまれて

思い切り怒鳴られている

しかもそれが

まさかの大智にやられていること




「なんか言えよ!何で?何で黙ってんの!?」

「大智・・・!やめろって」



佐野やいろんな奴が

あせったように止めに入る



「なんか言えよ!・・・お前はあいさつもできねえのかよ!」

「・・・」

「お前は、最低の人間だね」



やっと手が離されて

俺は自由になる



大智は俺のことをにらみつけて

自分の席にすわる




「大智、どうしたんだよ!」

「お前らしくないじゃん」

「・・・ごめん。ちょっとむかついて」

「・・・・・・」

「ごめん。クラスのルール破った本当ごめん」




大智が謝る声

俺は今を理解するのに必死で

大智が

あの大智が俺を殴った



人を殴ることを封印していたあいつが俺を殴った

今思えばそこからだった

クラスが崩壊していったのは