そして帰り際



「あっあの!!」

「ん?」

キョトンとして俺をみる目が傾く


「名前…教えて下さい」


俺はもうこの名前を聞いた瞬間からこの人を追いかけるようになったのかもしれない


いつでも一際輝いて


いつでも一際目立ってて


いつでも優しくて――…


俺の命の恩人は俺の憧れでもあり俺の大好きな人となった


















「向井 和人――…よろしく」






はにかんだような笑顔は男の俺の胸でも響いてきた


俺 この人についてゆこう


友達より先に憧れができたけどしかたない


和人さんはこんな素敵な人だから―――