「え…」、と一条 律の口からもれる。


絡んでいた視線を俺ははずして図書館の窓から夕日に目をむけた。


一条 律が俺をみているのがわかる。


「律」なんて呼んでいるのは男で2人圭さんと…和人さんだけで。


俺が呼んで良い立場じゃないことくらいわかってる。


目線をあわせられない。


それは俺が臆病だから?


「あー………」


絶対困ってる。俺が真剣な顔して言ったから


「良いけど…彼女勘違い…するよ?」


「いいっすよ」


一条 律の瞳に困惑の色が浮かぶ。


あぁ…俺が呼び捨てにするのはやっぱしおかしいことなのか。


まあどうでもいいけど