皐が日直の為、
一人で帰ることに…。


何だか、寂しいな。


そぅ、思ったときだった。




「彩菜~!!」



「ん!?」


誰かに呼ばれて、
後ろを振り向くと…



「しょ…将太!?」



何と、一ヶ月前まで私の彼氏だった将太が居た。



「どうしたの?」



「帰ろうと思ったら、彩菜が見えたから……一緒に帰っても良い?」


「…別に良いですよ。」


私達は、並んで歩き出した。



沈黙の中、喋りだしたのは将太だった。


「今は、彼氏とか居るの?」


「彼氏は居ませんよ。」


「彼氏は居ないってことは……好きなヤツが居るんだな。」


「好きな人も……。」




言いかけた瞬間、ある人の顔が浮かんだ…。





涼丞先生。






「い……居ません!!好きな人も、彼氏も居ません!!」



「本当に!?」



「はい!!本当です!!」



何とか誤魔化したけど…



私、ちゃんと普通に笑えてたかな?





しかも、よりによって、涼丞先生って……




私、何考えてるんだろ!?




「…彩菜?」


「はい!?」


「今更、ウザィと思うけど…なんで、俺を振ったんだ?」





「そ…それは……。」