1人で興奮しまくる梓さん。あたしは、呆気に取られる。


「買い物ならご一緒しない?」

「いいんですか!?」


突然のお誘い。宛てのないあたしには、手を差し伸べてくれた梓さんが、何よりの救済だった。


「今日は何を買いに来たの?」

「え…と、如月が風邪引いちゃって…」

「玲が風邪!鬼の霍乱ってヤツ?おもしろーいっ」


きゃぴきゃぴと話を進める梓さん。その様子からして…


「何かいいことあったんですか?」

「え!分かる?実はねぇダーリンとの結婚。お父さんが認めてくれたのよぉ。だからね、申し訳ないんだけど千秋ちゃんの助けが、もう必要なくなっちゃったわ」


長々と息詰まることなく喋り切った梓さん。


「おめでとうございます」


それにあたしは笑顔で応答する。