「なんで?」

「気になりかけてはいるんだろうけど、まだ完璧に振り向かせてないから」


『ふーん』と呟くあたし。如月でも振り向かない人がいるのか…と顔を歪めてみる。


「もーちょいかな…」

「何が?」

「もーちょっとで落とせるかも」


凄い自信…だけどそれ程本気ということだ。


「頑張って!あたしも応援するよ」


あたしなりの精一杯のフォロー。ちゃんと伝わって欲しいという気持ちを込めて…


「千秋は…その人と俺が上手くいってもいいわけ?」


唐突な質問。今の会話からして少しおかしな発言のような気もするが…きっと気のせいだろう。


「そりゃ、そうだよ!なんだかんだ言って、如月にはまあまあお世話になってるしね」

「ふーん…あっそ」