「でも叔母さんも忙しいんじゃない?」


叔母さんは大手有数の株式会社を取り持つ社長であり、いつも家の中は空っぽ。

そんな叔母さんのお荷物にはならないだろうか?


「大丈夫!そこで活躍するのがアンタのお世話係よ。…まあ、執事って言った方が早いかしら?」

「執事!?嫌だ、そんなアニメやゲーキャラに出てきそうな…」

「馬鹿!アンタ分かってないわね。超イケメン君なんだから」


不細工だろうがイケメンだろうがそういう問題ではない。

あたしは執事自体が嫌なのだ。


「転校は明後日だけど、引越しは明日だから、今日から準備しなくちゃね」


嫌がるあたしに構わず踊る母。見てると段々腹が立つ。


「そんな無茶苦茶な…」


とりあえずそう言ってみたものの、全く効果はない。