しばらく歩いて、私達は人気の少ない一番端の階段にきた。 「ごめん。こんなとこ呼び出して。」 「ううん、それは全然平気よ。」 「話っていうのはさぁ、優斗のことなんだよ。」 優斗という言葉を聞いて手に汗が滲んだ。 「ゆ、城東くんが何かしら?」 「……遠回しに言ってもしょうがないと思うから単刀直入に言うけど、」 コツコツ、コツコツ 私達咄嗟に近くの柱に隠れた。