大輔くんと別れた?


あんなに仲良かったのに…


……どうして?


それに中田祇園の橋の前って…ここから歩いてだったら数時間かかるんじゃ……



あたしは急いで電話を切ると、夏樹にかけた。



プ…プ…プ…


プルルルル…プルルルル…プルルルル…


『…もしもし? 夏実?』


「夏樹っ! 明菜が…! …車乗せていって! 明菜助けなきゃいけないの!」


「夏実? …落ち着けよ、どうした?」


「明菜がこのままじゃ…助けなきゃいけないの! だから中田祇園の橋まで乗せて!」


「夏実今どこにいるんだよ?」


「よく分かんないけど目の前に高層ビルがある! …斎藤ビルだって。 その前に立ってるから…ナビで見て…迎えに来て…」


「……分かった」