「意味分かんないよね、あたし。 …夏樹と付き合ってて絢も好きかもなんて…っ」


明菜は何も言わずに、優しくあたしを包みこんで頭を撫でてくれた。


「でもっ…絢に会わないようにしなきゃ…ダメだって…思えば思うほど…っ…」


明菜の手に少し力がこもったのが分かった。




会っちゃダメだって分かっているからこそ。


会えないんだって分かっているからこそ。


どこにいるかも分かっているから。


今すぐあたしが行けば会えるから。


でも会っちゃいけないのは分かっているから。



だからこそ……













「…会いたい…っ…」