「ヒロミさん…? Mr.シャマン…? 何の話よ?」


ヒロミさんが去ったと同時に、すかさず明菜があたしを質問攻めにする。


「ヒロミさんは、絢の友達みたい。 友達っていうか、絢のバイト先の常連なんだけど」


「ケン……?」


「前に話した謎の男だよ。 なんかあたしの高校時代の親友の元カレ、とか言ってた」


「あぁ~ケンって言うんだ。 てか、会社員なんじゃないの? それホントなの? 超怪しくない?」


「うん、でも絢から話してくれなきゃ何もあたしは分からないし、自分から首を突っ込むようなマネはしたくないの」


「う~ん。 そっかぁ…。 じゃあMr.シャマンっていうのはその店の名前?」


「そうそう。 でももう行かないけどね。 これ以上夏樹を裏切りたくないし。 自分に嘘もつきたくない」