「おっ! 夏実、思ってたより早いな」


「そーお?」



噴水のところに行くと、相田さんの行ってた通りにすでに夏樹がいた。


いつもみたいな笑顔でいつもみたいなくだらない話をした。



だけど……何だろう。


さっき深海絢について行っちゃったからか。


あたしの胸は罪悪感みたいな黒いものでざわざわしてて


夏樹が笑う度にあたしの胸は、わしづかみにされたみたいにひどく痛んだ。



きっとうまく笑えてなかったと思うけど


きっとこの時はそれどころじゃなかった。


それほどにやっぱり罪悪感があって、それがあたしを後悔の海に沈めたから。





「なぁ、夏実?」


「んー?」