その日の帰り道、バス停近くのコンビニでジュースを買い、バスに乗らず千里と駅まで歩いた。


「気に入らない」

千里はまだ気分が悪いようで、ストローを噛み締めている。

「ジュース飲みにくくなるからやめな」

私が千里の唇からストローごとジュースを離すと

「自分でシャッター閉めといて、相談ってなんなのよ?」

そうか。
それが気に入らないんだ千里。

と、なんか納得した。


「美月が好きなら別れたらいーじゃん」

「千里〜」

「肩持つ発言なら聞きたくないからね」

「何か、事情があると思うんだ…」

「事情?そんなこと知らないからどうでもいい」

「ま、確かにそうなんだけどね」

千里を納得させる言葉もなく、その事情も勝手な憶測で、本当のことは私も知らない。

そもそも、何故彼女と付き合い始めたのかも知らない。


そんなこんなを考えていたら、片思い感が増してきた。

嵐の友達と友達になっただけのこと。
そう、それだけだ。