あのね・・・この話しはね・・・私が小学生のときの話なんだけどね。
わたしの学校に、1人のいじめっこがいたのよ。
その、いじめっこは6年生の男の子でね。
いじめっこは、いつも学校の誰かを、いじめていたの。
ある日、わたしが家に帰る途中で、そのいじめっこを見つけたの。
いじめっこの家は、わたしの家の近所だったから帰り道が同じだったのよ。
わたし、怖かったから道から外れて、藪の中に隠れたの。
そしたらね、いじめっこは、私に気づかず通り過ぎていったのよ。
わたし、すごくホッとした・・・
それでも、いじめっこが途中で引き換えしてきたりしたら嫌だったから、
いじめっこが見えなくなるまで藪の中に隠れていたの。
通り過ぎていく、いじめっこの背中を目で追いかけながら、早く行ってと何度も何度も
心の中で言いながら。
・・・そしたら・・・そうしたらね・・・
わたし見たのよ、いじめっこの後ろにね・・・
・・・猫がいたの・・・
・・・1匹の黒い猫がね・・・
まるで、いじめっこのうしろをついてくように。