「変えた?」




「…前は人間と共にいることすら
彼は嫌っていました。


人間は、私たちを封印した者ですから。


…しかし今、
とても優しい目をしている」




…うそ。



あの、ストラスが…?





少し離れたところで毛づくろいする
彼を見やった。




「…でも、あいつ口悪いし
ひねくれてるし嘘ばっかり言うし・・・!」




「ですが、なんだかんだで
助けてくれるんでしょう?」




…まぁ、そうなんだけど。





「…彼は、本当はとてもいい奴ですよ。


さっき言ったじゃありませんか」



『占いで』。




こそっとそう私の耳元に囁く。




「…しゅ、シュトリ!

あれって本当だったのぉ!?」




「ええ。
対価に嘘はつけません。


占いは得意分野なので」



…し、しかもあの猫がストラスだって
気づいてるし…!





私があいつを誤解してる、かぁ。




…そんな風には見えないけど。




『おら、とっとと帰るぞガキ!

俺様は腹がへった!』