「…え…」




『…消えて…ねぇ。


…どうして…』



驚く2匹に私は本を見せた。




「召喚書自体を
消さなければ悪魔は消えないんでしょ。


だったら、召喚ページを
ちぎっちゃえばいいのかと
思って」



…少し強引なやり方だったけど。




でもこれで、シュトリは消えないよね。




私の言葉にストラスは呆れている。




『…おまえ、土壇場で力発揮する
バカなんだな』



「何それ!
ちょっとくらいなんとか言いなさいよ!」




言い返した私だけど。



そのストラスの表情は、
少しだけ微笑んでいるような気がした。




「…なぜ、助けたんですか」




シュトリは、呟くように言った。




「…ストラスが、あなたを
まともな人だって、言ったから」




…きっとあそこまで言ったのは…。




シュトリのこと、
大切に思っていたから。