それを言うと男、いやシュトリは
苦く笑う。




やがて背中に翼が生えて
手足のつめは伸び、腰は低くなる。




やがて豹の体をした
グリフォンの翼をもつ姿になった。




「…目的?

そんなもの決まってますよ。

主のため、わが主君に従うのは
当然のことです」




『…その主がただ者じゃないってこと
分かっててやってるのか』



「ええ、もちろん。
今でもあの方についていてよかったと
思うことはありますよ。


人間にあんな人が存在するなんて
知りませんでしたしね」


シュトリは軽く笑って私を見た。





「…ですが、まぁ。

あなたも変わった人を
主にお持ちになったのですね」



半ば憐れみを感じるのは気のせいか。




『俺だって好きでこいつに
ついてるんじゃねーよっ!!


オマケにこんな、フザけた
姿にしやがって・・・。


・・・ってんなことはどうでもいい!』



…私のこと言ってたのね。




ちょっと複雑。




『…おまえはまともな奴だから
できれば消したくない。


おまえだってこのままで
いいのかよ?』